秋の日記

主にNEWS関連になるだろう雑記。

できることならスティードで感想

まずはじめにスティードの感想とは関係ない話になってしまうが、単体にするには文字数が圧倒的に足りなかったので、ここに載せておこうと思う。

『行きたくない』のポケットを読んだ。『全然わかんない』が正直なポケットの感想だった。これはどういうことなんだ?なんなんだ?とりあえずこれは短編の域に収まるものじゃない。長編として書くべきものの一部を切り取ったものだと感じた。このポケットという話の前後には私達にはわからないたくさんの物語があって、加藤さんの中ではその物語は最初から最後まで完成されているんだと思う。

そもそも条助とアンの関係とは?何故別れ話をするのについて来て欲しかったのか?バレーボール部の意味?望杉の存在?時間ピッタリに来るマーカス?archivist?何故とにかくその場から離れたかったのか?オアハカという場所?

などなど疑問がつきず、見終わったあともあれはなんだったんだろう?と不完全燃焼。いつかまた時間が経ってポケット読み返した時、少しでも私の疑問が晴れ、この話が何なのかわかればいいなとそう思った。

 

 

 

ティードを読んだ。相変わらずの感想で申し訳無いが、面白かった。そして読んでいて思ったのは、加藤さんの語る話は難しい。私の知識がないせいではあるが、そうだとしても加藤の言葉や表現はどれもこれも難しい。だけどそれだけ加藤さんらしく書けてるんだろうなとも思ったので、それはそれで悪くない。むしろ読んでいて加藤さん愛おしい!!と思った。

旅行は主に海外なのがとても芸能人らしい。これは加藤さん自身が海外を好んでいるからなのか、それとも日本だとアイドルゆえに自由がきかないからなのか。どちらにせよ、チキって海外旅行に行けない私としてはどの話も興味深くとても面白かった。

あと旅行の話だけじゃなく、加藤さん自身の話も多く知れて嬉しかった。加藤さんってめんどくさい人間だな、と私はよくそう思っている。これは褒め言葉なんだけど、そもそもめんどくさくない人間なんてそうそう居ないし、めんどくさいからこそ人って面白い。だからスティードを読んで、加藤さんは本当に面白い人だなぁと好き度が上がった。特に最後の話が加藤さんらしくて面白かった。タイトルが「未定」と付けてるのも良かったし、結局最後の最後に行きたいと思っていたフィレンツェにも壱岐島にも行けなかったのも笑った。残念感というか不運感というか、最後の最後でキマらないその感じがとても愛おしい。だから加藤さん好きなんだよ、と思った。顔が良いのはもちろんだけど、加藤さんの良さって人間性だと思う。めんどくささと格好がつかない感じが実に人間らしく、とても面白い。加藤さんのそういうところが私は大好きだよ。

そして図らずも加藤さんに投げかけられた「旅行、ずっと行ってなくて平気なんですか?」という言葉が、前に友に言われた言葉と被って顔が緩んだ。わかる、私も見たことない景色を見たいといつも思ってる。

最後にエッセイの中に入っていた短編と繋がるのも、ベルビスを奏でる加藤シゲアキらしくて面白い演出だった。加藤さんはどこに南京錠を掛けに行くのかとても楽しみだよ。次はどこへ行こうか。

 


思い起こせば2019年9月24日、友に『積読はいいよー』と言われたのをふと思い出し、今すぐ見る見ないは置いといてとりあえず加藤作品を一式購入した。

あれから数ヶ月、読みたいタイミングがようやく巡ってきた。お外に出られなくて暇だからというのもそうだけど、私は加藤さんの初エッセイであるスティードを早く読みたかった。だけどその前にはまず、過去の加藤作品を全て読まなければならないと思った。小説とエッセイ本は違うから飛ばしてエッセイ本を読んだとしても何の問題もないけれど、なんとなく加藤シゲアキの作品の歴史を順番に感じたかった。だから順番にのんびりと読んでいった。私は順番に読んでいってよかったなと思う。加藤さんって、2012年2013年2014年2015年2017年と1年に1回ペースで本を出してきた。『この年はNEWSにこんなことがあった年だよなぁ』と考えながら読むことができてとても楽しかった。私の勘違いかも知れないけど、その時の加藤さんの気持ちが作品を通して少し見えた気がした。エッセイのように直接的な本人の思いではないけれど、加藤さんの伝えたいことを感じられた。やっぱり順番に読んでよかった。

ティードを読んでる時、色々思った。当たり前だけど、これは加藤さんの話だな、と。聞いたことある話がいくつかあり、そんなことを思ってたんだという新しい発見も多かった。あと『過去の自分が今の自分を作る』と思った。今、私は過去の自分に助けられている。上でも書いた通り「旅行、ずっと行ってなくて平気なんですか?」という言葉が、前に友に言われた言葉と被った。まるで自分に言われたような言葉だと思い、私はこの文を読んだ時『楽しい思い出がたくさんあるから平気だよ』と思った。

私自身の話になるけれど、外に出ることが好きだから、色んなところに旅行に行ってるし、たくさん出掛けてたくさん遊んでいる。去年は友と新宿でごはんしたし、菜の花を見にハイキングしたし、ふらっと葉山に遊びに行ったし、友とドライブしたし、1人で箱根1泊して楽しんだし、『そうだ京都行こう』と母連れて京都旅行したし、初のNEWSコンサートに行ったし、1人で屋久島行ったし、沖縄旅行した。今あげたのが去年の1月〜5月はじめまでの話で、そのあとも色んなところへ行った。どれもすごくすごく楽しくて、とても良い思い出。そしてその時の楽しかった思い出や、その時感じこと、発見したことなど全部が今の自分を作っている。過去の思い出や写真が、今の私を元気にさせた。過去の自分に今、感謝してもしきれない。

f:id:newsyouaccount:20200528131517j:image
f:id:newsyouaccount:20200528131514j:image
f:id:newsyouaccount:20200528131531j:image

f:id:newsyouaccount:20200528164142j:image
f:id:newsyouaccount:20200528131511j:image
f:id:newsyouaccount:20200528131507j:image
f:id:newsyouaccount:20200528131520j:image
f:id:newsyouaccount:20220219233622j:image
f:id:newsyouaccount:20200528131528j:image

楽しかったことがあるしそれを知っているから、今日も私は笑って元気で楽しく幸せでいられる。

ティードを読んで、自分の旅について思い出した。スティードの話はどれも面白かったけれど、あれは加藤さんの話で私の話ではない。だから加藤さんの見た景色を感じて想像することしかできない。だけど私達も加藤さんと同じように旅をしてきている。その旅をスティードを通して思い出した。旅行先で食べたものの美味しさ、友と何気ないことで笑った記憶、初めてのことにドキドキワクワクした気持ち、旅っていいものだとわかっているから、『旅』と聞くだけで胸が高鳴る。

そして人生は旅だから。その時は気付いてなくても振り返った時、あれは自分にとってとても大切なものだったなと思う。楽しかったなぁと顔が綻ぶ。まだ見たことない景色、感じたことのない思い、はじめてに触れることでその後の旅をさらに面白くしてくれる。私は旅が好きだよ。

 

そういえば、スティードにあとがきがあるのも嬉しかったな。いつも小説にあとがきがなかったから、今回は最後の最後まで加藤シゲアキを楽しむことができた。本当に楽しい良い時間を過ごせた。

 

 

 

初めてのエッセイがこの作品で本当によかった。