秋の日記

主にNEWS関連になるだろう雑記。

Burn.感想

Burn.読み終えたよ。いやぁ、すばら!!!

夏川レイジという人間の人生にすごくすごく引き込まれた。大人びた子どもからの成長を色々感じた。どれもこれも必要な要素で、無駄なものがなかった。全部はここに繋がっていたんだな、と。

あと「ただいま」からはじまって、「ただいま」で終わるの好きだよ。ニヤッとした。面白かった。

 


さて、ピンクとグレーはまだちゃんと書いた記憶はあるが、前回の閃光スクランブルも今回のBurn.も私はタイトルに『○○感想』と付けているが、本の内容自体にはちゃんと触れていない。タイトル詐欺だな。読書感想文は得意な方じゃないし、見終わると『面白かった』『楽しかった』という思いで埋め尽くされ、具体的に何がどうよかったのか思い出せない人間なので、今はその通り『面白かった』しか浮かんでいない。

なので読みながら感じたことを書き綴っていく。

 


『ピンクとグレー』『閃光スクランブル』『Burn.』を渋谷サーガ3部作と呼んでいるのはなんとなく知っていた。そしてこの3つに共通したテーマが『芸能界』『渋谷』。この2つの要素が盛り込まれつつそれぞれの話は作られている。

本や話が変わると別物のように思えるが、Burn.の中に閃光スクランブルに登場していたミズミンの名前が出てきたことで、この世界は一続きなんだと感じさせられた。繋がっていた。それがすごく面白いと思ったが、だからこそ渋谷って不思議な街だとも思った。

どんな奇想天外なことが起こったとしても、渋谷で起こったことだと思うと無条件に納得してしまう。『まぁ渋谷だからな……なんでもありでしょ』と。

私の勝手なイメージだけど、渋谷って空気やら雰囲気が普通の街とは違う。東京というその場所自体が不思議なところではあるけれど、その中でも渋谷っていうのは色んなものが入り乱れた特殊なところだと思っている。文化や人間はもちろん、特に土地が面白い。元々の古さを持ちながらも、直ぐに変わっていく新しさもある。次来た時には違う景色が広がっていることも多々。

渋谷とは本当に面白いところだと思う。そんな渋谷という場所を小説に盛り込むことができた加藤さんは恵まれてると言ってもいい気がする。運命とも言える。渋谷という場所に通っていた学校があり、ジャニーズのレッスン場がある。だからこそ思い入れのある場所で、題材にできるほどの知識量がある。渋谷サーガ3部作は加藤さんだからこそ書ける話。長い間渋谷に通っていたことで、ただ渋谷に遊びに来た人や渋谷に住んでいる人よりも、加藤さんは渋谷という土地の面白さや動きの速さを敏感に感じられたんだと思う。

渋谷という場所だからいい。渋谷という場所が物語を面白くさせている。そんな場所に縁がある加藤さんは持っているとも思うし、運命だとも思う。加藤さんの小説家としての道が拓けたのは渋谷があったからこそだと私は強く感じた。

 


私自身、渋谷という土地は学生時代通っていたから東京の中でも割と思い入れが強い。だけど街自体に興味がなく、あまり遊び歩いたりはしなかった。

だからこそ、歳を重ねた今、興味がなくて見過ごしていた私が知らなかった渋谷の姿をちゃんと見てみたいと、加藤さんの小説を見たことで、その気持ちが強まってきた。加藤さんが見ていた渋谷を見たい。移り変わりが早い場所だから建物とか色々変わっちゃってるだろうけど、小説を持って渋谷を歩いてみたい。あー、ここかぁって感じたい。多分すごくすごく楽しいと思う。

 

 


やろう。やる。やるよ。