秋の日記

主にNEWS関連になるだろう雑記。

ROTでの増田さん

なんで急にアイナナ(NEWSファンの私がIDOLiSH7をプレイした。 - 秋の日記)をやり始めたかというと、ROTでの増田さんの意図を私はちゃんと知りたかったから。

 

年始に友と遊び、「これがキッカケで私はNEWSにハマったんだぁ」と友に2018年12月のFNS歌謡祭の映像を見せた。久しぶりに見たらとても懐かしく、その頃の他の映像も見たくなり、私は一曲NEW魂とROTを見た。

見てて『そうだったそうだった!』と思い出したが、私はFNS歌謡祭のチャンカパーナでハマり、そのあとは一曲NEW魂→クリスマスゼロ→ROTという流れだった。厳密に言うと合間にカウコンや他の音楽番組での歌唱も入っているんだろうけど、その辺はハマりたてだったこともあり、全然覚えていない。でもその3つはNEWSがメインとして扱われていた番組だったから印象的で、よく覚えている。

印象的だったからこそ、最初の頃の私は増田さんを怖い人だと思っていた。怖いというかプロ意識の塊?『彼は常に本気だから生半可な気持ちでは挑めない』『勝てねぇ……』的な。上手く言えないけど、NEWSにハマって直ぐの頃に増田さんの核心に触れてしまったことで、私は圧倒されていたんだと思う。

今思うと増田さんに対して最初にそんな印象を持つなんて中々無いよなぁ。普通なら『可愛い』『ニコニコしてる』『歌がうまい』『優しそう』とかライトなイメージを持つと思う。でも私はジャニーズに興味がなかったし世間知らずだったこともあり、予備知識がなかった。そんな中で一曲NEW魂→クリスマスゼロ→ROTを見たからそれが増田さんの印象に直結した。

一曲NEW魂とROTではローな増田さんだったし、クリスマスゼロで増田さんが演じる山口カズヤは闇落ちキャラだった。職場の人から貸してもらったNEWSのコンサートDVDのメイキングでも増田さんは出たがらない?からずっと印象は変わらず、テゴマスのあいの「Chu Chu Chu!」で『おお!』『この人好き!』って一気に増田さんのことが好きになり、印象もライトになった。

 

あれから3年が経ち、あの時の私はまだ色々とわかっていなかったが、今ならわかる。

ROTでカメラを向けられているとわかっているはずなのに、スタッフからの挨拶をスルーしたり心を閉ざしたりしていたあの時の増田さんは特殊だった。

だからこそ『あの時の増田さんは何を伝えたかったのか?』という疑問が出てきた。そしてそれを調べていったことで、私はアイナナに辿り着いた。

ちょうど去年の年末頃にアイナナの5部の配信がスタートし、『TRIGGER(アイナナ内でのアイドルグループ)がドキュメンタリー番組に出るか出ないかの話で、その番組に出ることをマネージャーが断った』というのを見た。何故マネージャーがドキュメンタリー番組を断ったのかについて大まかな内容を見た時、何の確信もないけれど『ここに増田さんが伝えたかったことの答えがあるかもしれない』と思い、私はアイナナについて調べ始め、最終的にアイナナをプレイすることに至った。

 

 

 

 

 

 

長い前振りになってしまったが、アイナナをプレイしたことで『あの時の増田さんは何を伝えたかったのか?』の一部を知れた気がする。

 

まだアイナナの世界では密着型ドキュメンタリー番組をやる方向性ではあるが、どういう番組にしていくか、どのアイドルが参加するか、などをプロデューサーや事務所の人間も含め、関係者が集まって話し合っている段階。その会議にアイドルくんも参加し、密着型ドキュメンタリー番組をやることについて

「ライブの裏側とかだけじゃなくてベタつきでアイドルの日常を。つまり裏側を見せていくってことですか?それってアイドルはトイレに行かないって言ってくれる子もいるのに、夢を壊しちゃいませんか……?」

「ファンの子の夢を壊さないか、それが一番心配です」

と疑問を投げかけた。それに対して番組プロデューサーは

「きらきらしたアイドルの笑顔は本物なのか、一体どこまでが作り物なのか、視聴者の疑問に答えていきたい。それは明確な答えじゃなくてもいい。普段アイドルが一生懸命やっている姿を正直に映し出すことで十分通じる」

「今はみんな批判されることを恐れて、未完成なものを世に出せなくなっている。初心者は未完成で当然なのに、それじゃあ誰も何も始められないし、世の中つまらなくなってしまう。完璧で格好いいものはきらきら輝いて、見る人たちに幸福と勇気を与える。でも完璧で格好いい君たちが未完成でまだ格好悪いものを見せることで、きらきらと輝いた、幸福と勇気が与えられるんじゃないか。未完成でも失敗しても、何かを目指して頑張っている人たちは格好いい。必死な目つきとか悔しそうな顔とか、そういうのを全部隠した笑顔も魅力的で、そういうのを視聴者に見せたい」

「アイドルが生身の人間だと伝えることで、真実を伝えられると思う」

と。そんな中、密着型ドキュメンタリー番組の概要を聞いたTRIGGER(アイナナ内でのアイドルグループ)のマネージャーは

「生々しい感情を安く晒してファンや視聴者に同情されたいわけじゃない。ライブの裏側やドラマ作りを知りたい人たちに向けてのドキュメンタリーならわかる。でもこれはアイドルを丸裸にしているようなもの」

「ファンのことを誰よりも大事にしている。だからこそ裏側は見せない。一生懸命頑張ったから拍手が欲しいわけじゃない。子どもみたいに愛されたいわけじゃない。職人が作品を仕上げるように完璧なショーを作り上げ、観た人に幸福と満足を与える。それが私達の喜びだから余計なことは語らなくたっていい」

「苦労話なんていくらでもできるし傷付いてきた経験だって星の数よりある。でもそれをファンには見せなかった。ファンに心配をかけたくなかったから。アイドルとしてプライドがあるから」

という理由で断った。

これだけじゃ語り切れないぐらい色んな事情が込み合っているけど、それを話し始めるとめちゃくちゃ長くなってしまうから端折る。

 

多分、増田さんのROTでの言動の中身はTRIGGER(アイナナ内でのアイドルグループ)のマネージャーさんが言っていることに近いんだと思う。実際にROTでのロングインタビューでも増田さんは

「自分が作るものが作品として世の中に出る以上、命かけて、自分がどんなに辛くてもどんなに大変な思いをしても『こんなものを作りました』という作品しか出なくていいと僕は思ってて、すべてを伝えるつもりもないというか、伝えちゃいけないのかな?と思ってる部分もある」

と言っている。アイドルとしてのプロ意識を持っているからこそ多くを見せたくない。

だけどもう密着し、放送されることも決まっているからか、

「(放送内容を)変に良くしないでほしい」

と言い、ありのままを描いてほしい、というのが増田さんの願い。

元々ROTは全4話の予定だったが、結局3話までしか放送されなかった。当時のTwitterでの情報を見る限り、わかる部分としては小山さんのロングインタビューが切られていた。

NEWSのROT放送前のCMも見たが、ロングインタビューで小山さんは「『俺はアイドルでいていいのかな?』っていう風にすごい悩んで、『やめなきゃいけない』と思いました」と言っていた。そしてCMの中で映像では出ていなかったが「誰ひとりが欠けてもダメだし、4人がひとつになって立ち向かって行かないと乗り越えられない壁だな……」という手越さんの音声が入っている。だから手越さんもロングインタビューを受けていて、もしかしたら手越さんのロングインタビューも切られていたのかもしれない。

 

これは私の予測でしかないけど、『アイドルの本当の実態や努力の裏側は見せなくていい。見せたくないし、見られたくない』というアイドルとしてのプロ意識と、その当時の状況による警戒心。それがROTでの増田さんになったんだろう。

最初から『ありのままを描いてほしい』が増田さんの答えであることはわかっていたが、なんかそういうことじゃなくて、ずっと私はグルグルしていた。でもやっとわかった。『本気』『覚悟』『責任』『攻撃と防御』だったんだと思う。だからあの時の私は、ROTでの増田さんの気迫に慄いたのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

アイナナはNEWSファンである私の心を刺しまくった。痛いところをいっぱい突っつかれた。

作中で「職人気質なアイドルはこのままじゃ時代に置いて行かれますよ」「一生懸命取り組んでいる姿が感動を与える」と言っていた。

アイドルじゃない私は『リアルを見せる』って何なのかわからないし、どーすればいいのかもわからない。

夢を見るためにアイドルが好きな人もいるのに、そんな人に対してアイドルのリアルを見せるってのはあまりにも残酷すぎる。でもアイドルのリアルを見せないことで、周りがアイドルを生身の人間として見てくれず当たり前が失われるのも変だ。

何が正解かなんて私にはわかる訳がない。だからファンである私ができることは、アイドルが見せてくれたものを受け取って受け入れるだけだと思った。

アイドルはとってもファンのことを愛してくれていて、常にファンのことも考えてくれている。それで十分。

ROTの4話ももしかしたらファンの為だったのかもしれない。放送できなかったんじゃなくて、放送したくなかった。そう思うと『NEWSファンで本当に幸せだなぁ』と思う。

 

アイナナの中でアイドルは

「わかってほしいという気持ちと同じように、わかってほしくないという気持ちもある」

という話をしていた。

私はNEWSちゃん達が見せてくれるものの『その先』をよく考える。こうなのかもしれない、ああなのかもしれない、と。

勝手に想像を広げられて勝手に解釈されて、私のしていることはNEWSちゃん達にとっては嫌だったり迷惑なだけだったりすると思う。でも私は彼らを暴きたいわけじゃなくて、もっともっと彼らを好きになろうとしているだけで、考えて考えて考えまくってどんどん自らNEWSちゃん達のことを好きになっていってる。でも結果的には良い行いではない。

だから常に『ごめんなさい』とは思っているし、『いつだって私は、一番はNEWSちゃん達の意思を尊重したい』と思っている。

 

 

 

ゲームも現実も私はこの先をただ見守るしかない。でもそれがめちゃくちゃ楽しい。このあとのアイナナの展開も一体どうなるんだろうか……!!