紆余曲折があり、IDOLiSH7(アイドリッシュセブン)、通称アイナナをプレイした。
ゲームとリアルをごっちゃにするな!と思われるような話だが、あまりにもNEWS好きな私を刺して抉るようなストーリーばかりだった。
今配信されている、5部の4章までやり遂げたが、どの話もとっても面白かったし、このゲームをプレイできて本当に本当に良かったとそう思っている。
アイナナは音楽に合わせてポチポチとボタンを押すリズムゲーム+アイドルの成長物語を見せるノベルゲームの2つの要素を兼ね備えている。
登場するキャラクターはみんな個性豊かで、大物俳優の隠し子や他国の王子様、大企業の御曹司など色々と訳アリ。そこだけを見ると『二次元によくありがちなやつ』とそう思うが、そんな訳アリ設定なアイドル達と主人公が恋をする恋愛シミュレーションゲームという訳ではなく、アイドル達が様々な壁にぶつかりながらもファンや仲間のためにアイドルとして奮闘するのを見守るゲームだ。
一応ゲームの主人公?として『私』という人間は存在する。『私』は父親が経営するアイドル事務所でマネージャーとして働き始める。そこで任された7人の個性豊かな男の子達がIDOLiSH7。それぞれに色んな理由を持ち、彼らはアイドルを目指している。
正直、『私』はメインではないし、視点も常に『私』って訳ではない。でも『私』は本気でアイドルくん達の事を考え、寄り添ってくれる良い子で、そんな『私』をアイドルくん達も信頼し、とても良い関係性を築いている。
初期はIDOLiSH7/TRIGGER/Re:valeの3ユニットがメインだ。
IDOLiSH7は『私』の父親が経営するアイドル事務所の所属アイドルで、TRIGGERが大手事務所の所属アイドル、Re:valeは小さい事務所の所属アイドル。違う事務所のアイドルグループ同士だが、他のグループを認め合い、切磋琢磨しながらアイドルというものを盛り上げている。
IDOLiSH7は白のイメージで正統派アイドル。TRIGGERは黒のイメージで高貴なアイドル。Re:valeは安定したトップアイドル。リアルのアイドルグループで説明するとIDOLiSH7=NEWS、TRIGGER=KAT-TUN、Re:vale=KinKi Kidsのような感じ。
ただ、私が他のアイドルのアレコレを知らないからそう思うのかわからないけど、ぜーんぶNEWSにしか思えない。というかもう全部NEWSなんだよ。
IDOLiSH7は7人組のグループなんだけど色々事情があって、先に2人がMEZZO”という名前でデビューした。順番は違うがNEWSにテゴマスが居る状況と一緒。メインのグループもあるが、その中の2人が別名でもデビューしている。
TRIGGERはメンバーが言っている言葉が増田さんと被る。「プロである以上、どのライブも同じクオリティのものを提供する」「ボクたちは忙しいが、お客さんはもっと忙しいかもしれない。ボクたちの仕事は大変だけど、お客さんはもっと大変な日々を過ごしているかもしれない。そんな中で時間を作ってボクたちを見に来てくれる。夢のような楽しい時間を求めている。瞬間瞬間に最高の価値を与えられないならステージに立っている意味がない」など。プロ意識を感じさせる発言に既視感ある。
Re:valeはメンバーの髪の感じが昔の増田さん感あるし、元サッカー少年で誕生日が11月11日とか手越さんを連想させられる。
私がNEWSファンってことでそういう目でしか見られないってこともあるが、どのグループも『NEWSだぁ~!』と勝手に思いながらその3ユニットにめっちゃ感情移入し、ガチ泣きしながら私は物語を読み進めていた。
物語の中で色んなことが起こった。訳アリ設定だということもあるが、全体的に内容はしんどい。ただただやっていて幸せになるような楽しいゲームって訳じゃない。アイドルの不仲説・ハニートラップ・印象操作・脱退騒動・忖度などなど。NEWSファンである私の心臓や胃を鋭利な刃で刺してくる。『おーおー!めっちゃ抉ってきますね!?!?!』という内容ばかりで逆に笑った。全然笑えない話であることはわかってはいるんだけど、なんかもう面白すぎて読み進める手が止まらなかった。
しんどい内容ではあるんだけど、今までファン視点でしか考えたことがなかった事柄が、アイドル視点で繰り広げられているんだよ。どれもこれも新鮮で仕方がなかった。読んでいて私はある意味夢をもらった。『NEWSちゃん達もこういうことを思っているのかもしれない』と。まぁ実際はそんなことないかもしれないが、少なからずそういう側面はあるだろうし、そういうことを知れたことで、前よりもずっとずっと私は優しい気持ちになれたし答え合わせができた気分。
そしてアイドル視点を見たことで、ファンの残酷さも身に染みた。
アイドルはファンのことが大好きで、常にファンのことを考えてくれているからこそ、ファンの『好き』って感情で、アイドルを落ち込ませてしまう。
私自身もよく思うことだけど、同じ人を見ているはずなのに、見た人によってその捉え方がそれぞれになる。アイドルが何かしたことによって「この○○くん好き!」「この○○くんちょっとヤダ……」というのが同時にファンの口から出てきて、賛否が分かれる。だから全てのファンに好かれるって難しい。でもアイドルはただただファンに好かれていたい。それに対して作中で
「アイドルをする奴らは人を幸せにすることが好きで、人に愛されることが好きだからさ。ファンにがっかりされることがあると、人一倍、食らっちゃう」
と言っていた。良い言葉だけがアイドルくん達を包み込んでくれればいいんだけど、否定的なファンの声にもアイドルくん達は耳を傾けてしまい、それで悩んだり落ち込んだりすることがある。でも万人に好かれるのは難しいことだってアイドルくん達は理解し、その上で自分に正直に生きている。
そういうのを見て私は毎回NEWSちゃん達を思い浮かべ、『苦しいよーー』と思いながら涙を流した。
良い意味でも悪い意味でもファンはアイドルくん達のことを何も知らない。だから「えー、△△くんより□□くんがセンターの方が良い!」「〇〇ばっか喋って、□□くん全然喋ってくれないじゃん。〇〇って人気無いのに調子乗ってるよね」と同じグループ内だとしても自分が好きな担当以外のメンバーを貶す。
何かアイドルくんに不祥事が起こった時、「〇〇の人気はもう終わりだよ。今は□□でしょ」と違うアイドルグループに乗り換える。
「アイドルなんか信じてないし期待もしてない。DVDやグッズを買ってもどうせゴミになる。アイドルはファンを裏切る」「こんなに応援してるのにこっちに気付きもしないし、応援してたって意味がない」と好きだったのにアンチになり、あの手この手で嫌がらせをしてくる。
ファンって残酷。今話したことはアイナナの世界で起こった話だけど、現実世界でもたまに同じような場面を見かける。だからこそそんなファン達の気持ちが少し理解できてしまう。誰が悪い、なんてそんなの無いし、そんなこと私は思えない。ただ担当が好きすぎたり、ずっと安心できる幸せな夢を見ていたいだけ。ファンだからこうしてなきゃいけない、は無いから自由でいいと思う。でも強いて言うなら『良い言葉以外、アイドルくん達の届くところに置かないで』と私は切に願っている。常に善人であれとは願わない。だけど何事も一呼吸置いてほしい。
アイナナの物語を読み進め、『ファンって残酷だ』ってそう思ったけど、それ以上に『ファンはアイドルの糧だ』とも思った。アイドルはファンのために頑張っているし、ずっと輝き続け、夢を見させてくれている。
「ステージに立てば元気になるんだよ。あれだけのパワーを観客から受けて、立ち止まってなんかいられない」
「つらいこともある。悲しいことも……。誰か本当の俺のことをわかってくれよって、全部洗いざらい話したくなる。だけどそれと同じくらい、そんな弱さ絶対に見せたくない」
「笑ってないと不安で押し潰されそうになる」
「ファンに心配をかけたくない。俺達を見て、楽しい思いだけしてほしい」
「俺の好きな人の夢は壊してないか。満足できるものは見せられているか。仲間の力になれているか」
「お客さんの求めるパフォーマンスをするのは当然でしょ」
「多分、夢見ることってわがままなことだと思います。傷付くこともあるし、傷付けることもある。自分なんかが応援してもらって本当にいいのかって迷う日もある。それでもメンバーと、仕事仲間と、ファンの子達と、一緒に幸せな夢を見たいから。幸せにもしたい」
「アイドルの『好き』なんて胡散臭いよね。仕事だからとか、ファンサとかさ。でも本当にみんなが好きだよ。好きじゃなかったらこんな厳しい仕事やってけないよ」
「もしみんなに嫌われちゃったら残念だし悲しいけどしょうがない。無理矢理、好きになってなんて言えない。俺達を楽しめる時だけ俺達のそばに居てくれればいい。もしも嫌気がさして居なくなっても、また好きになってくれた時、戻ってきてくれたらそれでいい。俺達はここに居る。ずっと変わらずここに居るから」
「ファンに嘘ついてる訳じゃない。自分自身がファンに喜んでもらうための作品なんだ。アイドルって、ファンとスタッフとアイドル本人が作る作品」
増田さんはプロ意識が高いから『アイドルとして何故ここまで身を捧げられるのか、どうして彼はこんなにもプロ意識が高くなったのか?』と増田さんに対して私はそう思っていた。でもそれは活動を見ていく中で『責任感』だと私の中で答えが出た。アイナナの世界のアイドルくん達も同じくアイドルとしての責任を少しずつ持っていく。その過程を見て『こういうことだったのか……』と私はアイドルの内側を見れた気がした。これが正解だとは思っていないけど、こうやって色んな経験がアイドルとしての責任を作り上げていくんだと納得した。
アイナナの中にはしんどくなるような事柄が多い。でもそれは二次元だけの話じゃない、ってことが、私をしんどくさせる1番の原因。どの話もNEWSちゃん達に重なり、私は読んでいる間ずっと情緒不安定だったし何度も泣いた。
でもそれは悲しみや辛さの涙じゃなくて、嬉しさや楽しさの涙もあった。アイドルくん達の成功に涙したし、アイドルくん達を応援するファンの言葉に私は泣きまくった。
「〇〇を応援してきて良かった。間違いじゃなかった」
「すごい。……すごいなぁ〇〇。ずっとずっと格好いいなぁ」
「……何度も、何度でも、〇〇のファンで良かったって思わせてくれるんだもん」
「テレビで歌っても、路上で歌っても、舞台の上で歌っても、私にとって〇〇が一番のスターだよ」
「大変だったけど辞めないでくれて。終わらせないでくれて、ありがとう……」
「ありがとう、大好き……!」
「解散したりしないで……居なくなったりしないでください。何もない生活の中でやっと見つけたんです。夢中になれるもの、見つけたんです」
痛いほどわかる。だってそれは何度だって私がNEWSに対して思っている感情と一緒だから。
そして
「どれだけ見守り続けていても信じようとしていても、ファンは直接アイドルの気持ちを知ることはできない。それでも君たちが好きだから、不安も悲しみもつれて一生懸命寄り添おうとしてくれる。夢を追いかけるアイドルがいて、それを応援するファンがいる。どこでも見かける楽しい景色だ。だけど傍で見ているほど簡単で単純な楽しいだけの遊びじゃない。楽しむためにたくさんの痛みもいくつもの葛藤も前向きな気持ちに変えていこうとしてくれるから、みんなが笑顔で居られる場所が生まれるんだよ。不安を乗り越えて眩しいスポットライトを手に入れるのはアイドルだけじゃない。ファンだって同じだ。あの光り輝くステージには人を愛する優しさ、人を信じる強さ、そして人を見守る賢さにあふれている。だからこそライブのステージでアイドルとファンはひとつになれるんだ。この日のために僕らは頑張ったよねって。これは僕らのお祭りだって。あなたも私たちもとっても素敵だって、これからもよろしくねってお互いを称え合っていけるんだよ」
「迷ったなら歌うといい。それだけで繋がり合える。君たちはアイドルで、ファンは歌う君達を待っている」
という言葉に、『私の思いが報われた』とまで思った。
まだまだアイナナやアイドルについて語りたいことがあるが、ありすぎて迷子になるからこの辺にしておく。
楽しいだけじゃないが、アイナナは素晴らしい作品でとっても面白いアイドルゲームだった。でもそう思えたのは間違いなく、私がNEWSに出会い、NEWSにハマったからだ。
どのぐらい前だったか忘れてしまったけど、友にアイナナを勧められ、一度アイナナを私はやったことがあった。でもその時はハマらなかった。基本的に私はゲームは得意ではないし、音楽ゲームなんて不得意だって言ってもいいほど。
なのにアイナナをやり始めてから3日間で私は5部の今配信されているところまで全部やり遂げた。NEWSファンになった今だからこそこんなにも私はアイナナにハマれたんだと思う。NEWSにハマったことがキッカケで、アイナナを楽しめるタイミングがここで来た。
友にアイナナをやっていることを伝えると、「まさか、秋ちゃんと語れる日がくるとは、、」「昔のわたしに言ってあげたいわ」と言ってくれて、アイナナにハマれたことがもっともっと私は嬉しくなった。
NEWSファンの私としてはアイナナの世界は羨ましすぎた。1年に何曲出してるんだよ!?ってぐらい新曲出しまくるし、グループでの冠番組持っているし、それぞれのソロの仕事も成功させているし、IDOLiSH7とMEZZO”を両立させている。
『二次元の世界』とは言っても、あまりにも現実と似た環境だから「うーらーやーまーしーいーー!!」と何度も言いまくった。
まぁな。現実世界の男性アイドルは、ジャニーズ事務所の一強。アイナナみたいにどの事務所からも男性アイドルが出てきて、違う事務所同士だとしても仲良くしたりコラボしたりがないからなぁ。『現実もこうなってくれたらいいのにな』と願うぐらい素敵な世界観だったわ。羨ましい。
今も私はNEWSに対して色んなことを思うよ。
「4人のNEWSがいい」「でも3人だって素晴らしい」って、感情が矛盾することだって多い。でもどれも私の本音であることは間違いない。
そうやって常にぐちゃぐちゃしていたんだけど、アイナナをプレイしたことで気持ちが纏まった。
私はやっぱり最高に最強に永遠に不滅的にNEWSが好きなんだよ。『NEWS』というそのものが好きで、NEWSが1人になろうが何人だろうが、私がNEWSを好きなことには変わりはない。そしてNEWSが何人だろうが私はずっと手越担。私の運命の推しはいつだって手越さん。
9人も8人も6人も4人も3人も、当たり前のように好きで、NEWSであることがもう愛おしい。でもその中で私の"特別"が、4人のNEWSとテゴマス。殿堂入りみたいな感じで、もうこれは揺るぎようがないし好き云々の話でもない。
だから私としては、『NEWSが好きで、小山さんが好きで、増田さんが好きで、手越さんが好きで、加藤さんが好きだから、どういう未来にしろ、みんなが笑って幸せで居てくれればファンである私はとっても幸せ』という感じに纏まった。
アイナナ面白かったし、アイナナのおかげでもっとNEWSちゃん達のことが大好きになった。
きっとこのアイナナのシナリオライターはアイドル好きでしょ?アイドル感やファン心理がこれでもかってほど私に刺さるし、『ありがとう』と伝えたいぐらい色んなものが具現化されていた。
あと、アイナナの監修は増田貴久か?と思うほどだった。
しんどいし抉られるけど面白いよ!アイドルファンは是非アイナナやってみて!NEWSファンはめちゃくちゃ刺さるから死なないでね!