これは書き残していいものなのかどうか少し悩んだ。だって増田さんの言葉だけど、増田さんの言葉じゃないから。
でも、”増田貴久”ではないけれど、増田さんのお顔と増田さんの声で発された言葉だったから、それを聞いた瞬間私の脳は『増田さんが!!それを言っている!!んああああ!!』ってなった。
その言葉によって、ずっとわからずモヤモヤしていた私の気持ちがだいぶ軽くなった。
吉祥寺ルーザーズの時にも語ったことだが、私は完全に役と本人を切り離して考えられない(役と本人を完全に切り離して考えるのは難しいよね、って話 - 秋の日記)。
”その姿形が増田さんなんだから『増田貴久』ってことは切っても切り離せない”ってどのドラマを見ていてもミュージカルを見ていてもそう思うし、それは仕方がないことだと受け入れた。
今回もそれがオールドルーキーで何度も出ていた、という話。
先に正直に話しておくが、私はオールドルーキーを通して手越祐也を見ていたところはある。
だってサッカーといえば手越さんで、その時点で手越担である私はワクワクしていたし、サッカーという手越さんを連想させるものに増田さんが関わっていることにとても胸熱だった。
でもそれは本当に軽い気持ちで、『サッカー=手越祐也』っていうだけで、別にそれ以上でもそれ以下でもなかった。
だけどドラマの放送がスタートして、その内容を見ているうちに、新町さんや登場するアスリート達の言動があまりにも手越さんと被りまくった。そんな風に見るつもりなんてなかったのに、『これは手越さんだ……』と何故かそう思ってしまった。
新町さんやアスリート達の前向きな姿勢や、常に色んなものと戦っている姿、惜しまず努力する姿、自分の実力を信じてさらに上へ上へ目指す姿。別にドラマを作ってる側は手越さんに被せようなんてこと思ってないだろうし、そんな意図もないんだろうけど、色んなものが手越さんと被っていた。
でも、これはきっと私が手越さんのことが好きだからそう思ってしまうだけなんだってことはちゃんとわかっている。多分こういうのって、自分にとって身近なものに置き換えて考えることによって、その話にのめり込むことができるようになるというかなんというかそんな感じだと思う。
だから『いやぁ手越祐也みがあるわー』って勝手にそう思いながらオールドルーキーを楽しんでいたし、純粋にオールドルーキーの話自体私は好きだった。
スポーツマネジメントという仕事について私は今まで考えたことなかった。だけどオールドルーキーを通して色んなことを知ることができたし、本当に面白かった。アスリートがいて、それを支えてくれる人がいて、アスリートによって救われる人がいて、なんか見えなかったものが一気にブワーーッと見えるようになったし、毎話心があったかくなった。
そうやってオールドルーキー自体も楽しんでいたし、オールドルーキーを通して手越祐也を私は楽しんでいた。
ただ、そうやって手越さんを被せながら見ていたことで、最終話に近付くにつれてどんどん辛くなった。なんか独立フラグが立ってるし、不協和音だし、『え?待って??え??』ってマジで焦った。私のせいであることは重々わかってるが、新町さんに手越さんを被せて見てるから胃が重たくなった。しかもビクトリーを解雇された新町さんが自転車乗って配達してるから、もう私としては笑うしかなかった。
予想していた通り新町さんは独立して、それに塔子ちゃんと城くんが着いてきてくれた。もうそれだけで『新町さん(手越さん)に仲間が居た……』と感動したが、その3人でたまたま飲んでる時に居酒屋で会った梅屋敷さん(増田さん)達に微妙な雰囲気を醸し出されて私は思わず叫んだ。つっら!!!!!つらいよ!!増田さんじゃなくて梅ちゃんだってちゃんとわかってる!!わかってるけど顔も声も何もかも増田貴久なんだよ!!そんなあなたに、そんな……あぁ。って割と落ち込んだ。
どんだけオールドルーキーに感情移入してんだってぐらいだいぶ感情移入してた。
でもさ、そのあとに梅ちゃんが塔子ちゃんを誘って2人でご飯に行った時に、
本当は俺がこんなこと言っちゃいけないんだけど。応援してるから。
最初から上手くいくなんてことないよ。でも諦めずに頑張り続けてればきっとなんとかなるから。
って言ったんだよ。その言葉がストレートに私の胸に来て、「あーーーーー、増田貴久ぁぁぁあ」ってマジで少し泣いた。わかってる、わかってるのよ。別に増田貴久の言葉じゃない。梅屋敷聡太の言葉だって。
でも私はずっとオールドルーキーを通して手越さんを見ていたし、新町さんに手越さんを被せていた。だからこそ、独立した新町さん達を応援する梅ちゃんがリアルとリンクした。
増田貴久の言葉として私の胸に届いた。
勝手にそんな見方して、自分の良いように解釈して、あんまり良くないことだとわかっているが、あの言葉によって私の気持ちはだいぶ軽くなった。ありがとう。
最終的にオールドルーキーの話自体、丸く収まって安堵した。手越さんを被せていたからこそ、なおさら丸く収まって本当に本当によかった。
役での言葉だし、本人としては不本意なのかもしれないけど、どうか私の中でその言葉を大事にさせてほしい。